富田正ー正祥窯




About Tadashi Tomita : 富田正


きりりとした雰囲気が、どこまでも美しい。
そんな印象の富田正さんの作品。
奥様が、
「イマドキ人気のゆるきゃらと違って、彼の作品は、きびきゃらかしらね」
とおっしゃるように、どこか周りに媚びない意志の強さ、使う人に「どう使う?!」と
迫ってくるかのような気合を感じます。

富田正さん自身に対する最初の印象もまたそんな感じでした。
富田さんの人物像には、私と同じように、「侍のような人」と評する人もいれば、
「とても気さくで穏やかな方」と言う人もいます。
この印象の違いは何かと思えば、実は、単純なことで、仕事場と外とでは、
人が変わるということでした。

非常に仕事に厳しく、陶房を出ると、優しい笑顔になる方―。

作品達は、そんなお人柄を十二分に反映しています。
一見、ピリッと鋭い"かっこよさ"を感じる作品達ですが、使ってみると、
意外に難しくない器なのです。どんな料理にもすぅっと馴染み、食材がよく映える。
自らの探究心でいろいろな技法や釉薬にチャレンジし、意思のままに作られている
ようで、実は、使う側の使いやすいよう、心配りがなされている作品達。

そして、器に「格」を感じるのは、富田さんの人生の重みなのでしょう。
器作りに専念するまでの紆余曲折。そして、やっと進むべき方向にレールが見えた
ときに、大病。人生最大のピンチ!が何度も襲った、と奥様が言います。
でも、そんないろんな事態をを、家族一丸となって乗り越えられたのでしょう。

優しさと、強さと、、いろいろな思いを乗せた作品たちです。