藤本秀



About Hide Fujimoto : 藤本秀


自らを土人と名乗る藤本秀さん。17年前までは、木や草で表現するアートを制作さ
れていました。その中で、土に興味を抱き、陶芸の世界へ入られました。

現在、人里外れた雲井山中に静かな陶房を構え、穴窯一筋で作品を作られていま
す。信楽の伝統である焼締めに侘び寂びの境地があるとおっしゃいます。

  物自体が無欲。 素朴な良さ。 静かな出で立ち。

信楽の古い作品に潜むその魅力の虜となり、伝統を学ぶ中で新しい信楽を生み出
そうとされています。

土が命の焼締め。土から作る藤本さん。土を求めて各地を歩く。
自分の思いを土へ伝える。
そして、炎が作品に色を与え、自然が景色を描いていく。
そんな過程を緑に囲まれた山の中で静かに楽しまれています。

この近隣の山々に様々な土があることを教えてくださいました。灰をかぶって光沢が
でるもの。影響の無いもの。模様がでるもの。それらを作品のイメージに合わせて使
い分けたり、混ぜ合わせたり。土をコントロールした後は、炎に任せます。年に6回
の窯入れは、それぞれにほぼ5日間焚き、5日間冷ますという時間をかけます。

そうして出来上がった作品達は、どれも力強く存在感をアピールしています。一見男
性的なその作品達ですが、手にとってみるととたんに優しい表情に変わります。ゆっ
くりと形作られているせいでしょうか。手に、唇に、とても優しい感触が伝わってくる
のです。

今、信楽で一番勢いのある作家さんという声があがる藤本さんです。

こだわりが一杯詰まった陶房への道
 

藤本ワールド:(上)2008年ACTでの展示「耕す」
(下)毎年ディスプレイ大賞を受賞。魅せる陶器祭