岡崎勉−べんべん窯



About Tsutomu Okazaki : 岡崎勉


信楽の山を下りた先、甲南町で窯を構えていらっしゃいます。
信楽で生まれ、75年に信楽窯業試験場で研修された後、10年間の修行の後、
独立されました。

信楽で陶芸を始めた後、岡崎さんは、より素朴で実用的な民芸としての陶芸に
惹かれ、鳥取へ。陶芸と共に、柳宗悦氏の民芸の精神を学んだ後、信楽に戻ら
れました。そのとき学んだ蹴轆轤で今も作品を作られます。
片足で轆轤を蹴りながら回すのです。
電動轆轤が主流の信楽では、珍しいことです。
掌に集中しながら、蹴るのですか?!と驚くのですが、ご本人は、
「静かやろ。これがいい。それに、ぴたっと止まんで」
と。大きいものを作るときは、重くてなかなか大変らしいのですが、微妙なゆるい
形ができるところも愛用される理由のようです。

岡崎さんは、
「料理のじゃまをせず、それでいて器自身存在感があり、長く使ってあきのこな
い器ができれば。」
とおっしゃいます。また、よく口から出る一言が、
「気取ったら、あかん」。
これは、岡崎さんの作品をそのまま言い表した言葉のようです。
気取らず、素朴で、使って光る。そして、真面目な器。

また、作品にサインを残さない岡崎さん。
「使いやすいからって、自然に集まるように買うてもらえればええ。わしの名前
はいらんやろ」
そんな岡崎さんの生き方と人柄が、ひとつひとつの器にたっぷり反映されている
ようです。



民芸の精神。ナナメに掛けてあるところが岡崎さん流