奥田章−文五郎窯



About Akira Okuda : 奥田章


奥田章さんのご実家は、信楽で5代前から続く窯元です。
一度はエンジニアとして就職された章さんですが、26歳のときに信楽に戻り、
陶芸の道に入られました。家業を継ぐお兄様(5代目文五郎)は、大物ろくろ伝統工芸
士。違うことをやろうと、信楽窯業試験場で、小物ろくろ科にて研修され、
現在は、とてもスタイリッシュな作品作りをされています。

「おしゃれな器ですよね〜」と言うと、「まず、触ってみてください」と。
見た目はシャープな器が、触った瞬間、印象が変わります。
「手触りがいい」のです。
奥田章さんは、シャープでありながら、とがり過ぎない。薄くて軽いけど、柔らかさのある
器を作りたいとおっしゃります。奥田さん自慢の白は、和紙のように、しっとりとした手触
りです。

手間がかかってもいいものを作っていきたい、とおっしゃる奥田章さん。

通常2回焼いて出来上がる陶器ですが、3度焼いたり、仕上げに、一つ一つを手でこす
って磨いたり。染みを防ぐために、水止め加工をしたり、下半身に厚みを作って、安定感
を持たせたり、優しい気配りがいっぱいの器たちです。

また、どんどん新作も出来上がってきます。
注文分を作るときは、「あ、喜んで使ってくれてる人がいるんやな〜」との思いが膨ら
み、嬉しい作業なんだそうですが、それだけでは「なんだか、すっきりせん」のだそうで
す。
焼き物の醍醐味、「焼きあがるとき」「窯から出すとき」。このときのワクワク感。
期待と不安。その楽しみが無いからだそうです。

奥田さんと話していると、つくづく陶芸家とは、職人気質とアーティスト気質が
混ざり合った人なんだなぁ、と感じ入ります。奥田さんもまさしく。出来上がる作品も、日
常品でありながら、芸術品。
使う人のことを考えながら、エネルギッシュな創作意欲から生まれる器たちです。
 
陶房敷地内にギャラリスペースが2008年12月にオープン。
昔からある建物をこだわりの空間に変身させてお客様を迎えています。