竹口要−小箱





About Kaname Takeguchi : 竹口要


住宅街に小さな工房、その名も「小箱」で作陶されている竹口要さん。

シャープな線のなかに優しさがうかぶ作品達です。素焼き前の大振りのカップがあ
ったので、
「これは、これと同じ種類の大きいサイズ版ですか?」と尋ねると、
「いえ、焼くとこの大きさになるんですよ」と。
それもそのはず。

日常生活で酷使しても耐えられるように、染みにくい器にしたいとのことで、磁器質
の粘土を多くブレンドされているそうなのです。だから、ギュッと焼締まるため、普
通より生状態と出来上がり状態に大きさの差がでるそうです。

どの器も無駄な贅肉の無いファッションモデルのように、とても薄くて繊細です。で
も、磁器のようなひんやりした空気が無い。

「信楽の土っぽい器は好きなんです。温かみがありますから。
でも、使いやすいように、重々しい雰囲気を省いてきたんです。」と。

薄く形作るだけでなく、ヘラを使いロクロ目を丁寧に消してスムースにしていく。
なめしや指で角を柔らかい曲線に変えていく。
土味を出すために、ペーパーをかけ、粘土の中のツブツブを見せる、、、と、いろん
な工夫の末、この作品が出来上がったそうです。

カップは、内側だって、つるん。角が無く、滑らかです。見た目に優しいだけでなく、
洗い易くもあるんです。すべての器の、その形作りにものすごくこだわりがありそう
です。

「一つ一つ、気に入るまで、つきつめて轆轤をまわしていそうですね。」
と言うと、
「・・・・そうですね。例えば、ここはまっすぐじゃなくちゃいけないんです。そして、こ
れなんかは、このカーブじゃなきゃいけないんです。」

一点一点、納得がいくまでしっかり作られた作品達です。